こんにちは。番町麹町こどもクリニックです。
寒くなりましたが皆さん体調はいかがでしょうか。都内のインフルエンザ注意報が発令され、インフルエンザ患者数がぐっと増えました。昨年は注意報が発令されたのが12月中旬でしたので、1ヶ月半ほど早く流行しているようです。そのため迅速検査陽性の結果を伝えると、「インフルエンザワクチンの予約をしていたのに~」とか「あ~間に合わなかった。」と言う保護者の方がちらほら。そしてたいていその後「インフルエンザにかかったら、もうワクチンは必要ないですよね?」という質問を受けます。答えは「いいえ、必要です。体調がよくなったらインフルエンザワクチンを打ちましょう」です。
理由はまたインフルエンザにかかる可能性があるからです。現在都内で流行しているのは主にインフルエンザウイルスの中でもAH3亜型と言われるウイルスです。そもそもインフルエンザウイルスにはA,B,C,D型があります。そのうち流行が問題になるのはA型とB型です。さらにA型にはAH1pdm09とAH3の2種類の亜種があります。(B型にも以前は2種類の亜種がありましたが、近年一方の報告はなく、根絶したと考えられています。よってB型は現在1種類のみです)このインフルエンザA型の2種、およびB型の1種を標的にワクチンは作られます。つまりインフルエンザワクチンを接種することでA型2種、B型のどのインフルエンザの型にも抗体ができ、かかりにくくなるというわけです。これは注射型ワクチンでも、経鼻弱毒生ワクチンでも同じです。
一方で、前述のように今流行しているのはAH3の亜型のウイルスなので、インフルエンザに実際かかったことで得られる自然免疫はこのAH亜型に対するものだけです。つまり他のA型(AH1pdm09)とB型に対しての抗体は出来ていないので、インフルエンザワクチンを接種しなければ他のインフルエンザウイルスが流行したときなんとも無防備な状態になってしまいます 😯 昨年は年末に警報級のピークを迎えましたが、その型はAH1pdm09がほとんどでした。AH1pdm09は2009年にパンデミックの原因となったウイルスでその後季節型インフルエンザウイルスとして定着しました。感染力が非常に強いウイルスです。また多くはありませんがインフルエンザBの陽性者もすでにみられています。それらのウイルスがいつ流行するかはわかりません。「まだ自然抗体があるから、なんとなくもったいない」気持ちはよく分かりますが、体調がよくなりましたら接種することをお勧めします。
結論
インフルエンザにかかっても、他の型のウイルスに感染する可能性があるので、体調がよくなったらインフルエンザワクチンを接種しましょう。注射でも経鼻弱毒生ワクチンでも効果は同じです。



