花粉症に負けるな。『ゾレア』に舌下療法etc…あきらめるのはまだ早い。|番町麹町こどもクリニック|四ツ谷・麹町の小児科・内科・アレルギー科

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花粉症に負けるな。『ゾレア』に舌下療法etc…あきらめるのはまだ早い。

花粉症に負けるな。『ゾレア』に舌下療法etc…あきらめるのはまだ早い。|番町麹町こどもクリニック|四ツ谷・麹町の小児科・内科・アレルギー科

こんにちは番町麹町こどもクリニックです。

今年もやってきました、花粉症シーズン。といいつつ実は私、スギにはあまり反応しないんです。なのでこの時期がきても「あー花粉来た、やだなあ」って程ではないんです。すみません。でも一方で激しいのは晩夏から秋。以前こどもと河原の河川敷で、雑草の中に割入って、目があっという間に開けられなくなりました。カモガヤなどイネ科の植物はスギと異なり背が低くあまり遠くまで花粉が飛散しないので、近づかなければ影響はありません。でも愚かな私はこどもについて、雑草をかき分けまんまと花粉あふれる中に踏み入ってしまったのです。カモガヤのアレルギー症状はスギ花粉より目の症状が強いと言われています。そのあとどんな悲惨な状況であったか言うに及びません。まさに「飛んで火にいる夏の虫」状態でした。

以前のブログで書いた通り、花粉症の症状は作業効率を下げます。それにも関わらず花粉症の医療機関受診率は3割程度と言われています。いまや2人に一人は花粉症と言われているのに、みなある程度は仕方ないと思っているのか?この時期だけは我慢だ!と思っているのか?薬を飲んでも効かないから、眠くなるから、受診したいけど受診する時間やお金がないから・・など理由はさまざまでしょう。でも花粉症なんかに負けてはいけません。花粉症ごときに睡眠や日常生活の質を落とされてたまるかという意気込みでしっかり対策をしましょう。

【1】花粉を体内にいれない!

マスク、眼鏡、空気清浄機。これだけでもだいぶ防ぐことができます。外出から帰ってきたら花粉を振り払う(見えないけど)、寝室にアウターをいれないなども効果的です。さらに花粉情報をこまめにチェックしましょう。

【2】薬物治療

抗アレルギー薬や抗ロイコトリエン薬を内服し、ステロイドの点鼻薬や目のかゆみにはアレルギー性点眼薬を使います。これらの薬を組み合わせて使用するとより効果的です。さらに症状が出てから慌てて受診して薬をもらうより、花粉情報を確認しながら、花粉が飛び始める時期から早めに服用することもポイントです。注意したいのは市販されている血管収縮剤配合点鼻薬です。鼻づまりがすぐに解消すると人気のようですが、実は使いすぎると効果は次第に弱くなっていき、さらに使えば逆に鼻づまりが悪化します。薬剤性鼻炎と言われ、治すにはこの点鼻薬をやめるほかないそうです。一度使ってその快適さを体感してしまうとなかなか制限が効かないのが人の常ですよね。使用頻度をコントロールできる方はよいですが、沼にはまってしまいそうな人には、ステロイドの点鼻(即効性には欠けますが)を推奨いたします。こちらはステロイドですが、1年以上の連用でも全身的な副反応は少なく、効果は確実であるとわかっています。さらにそれでもコントロール不十分な場合に使える注射薬※があります。詳細は事項で。

【3】抗IgE抗体製剤『ゾレア』

2019年に抗IgE抗体製剤が重症花粉症治療薬として承認されました。アレルギーの原因となる化学物質の放出にはIgE抗体がマスト細胞にくっつくことで起こります。しかしこの『ゾレア』はIgE抗体がマスト細胞にくっつくのを阻止しますので結果、アレルギー反応が起こらなくなります。抗ヒスタミン薬などに比べてアレルギー発症システムのより中枢でブロックするため効果が高いのです。たとえるなら川の下流で塞き止めるより上流で塞き止めたほうが効果はありますよね。そしてIgE抗体がどれだけ体内にあるかを血液検査で調べ、それに見合った量の抗IgE抗体製剤を注射します。おすのカブトムシのぶんだけ別の種のメスのカブトムシを引き合わせれば、本来のペアの成立を阻止できると言うわけです。しかしおすのカブトムシが多すぎると、それに見合うだけのメスを準備することができません。つまりIgE抗体が多すぎるとこの製剤を使うことができません。さらにあくまでも今ある薬物治療を行なってもコントロール不良な方への最終兵器となりますので、薬毎日飲むの面倒だな・・という理由では適応はありません。最後に、最も重要なことはこの抗IgE抗体は抗アレルギー薬などと同じ対症療法であることです。出てくる症状を抑えるための薬です。たとえば咳止め、解熱薬などはこの対症療法に当たります。これに対して病気そのものを治療するのがたとえば抗菌薬、手術によるがん切除など。溶連菌感染症になって、解熱剤を使えば熱は下がりますが、結局は抗菌薬を投与しなければ治りません。この抗IgE抗体『ゾレア』も一時的に強力な症状を抑える薬でしかありません。花粉症そのものを治してくれる薬はないの?というと、それが「舌下免疫療法」というわけです。

【4】免疫療法

前述の通り、免疫療法は花粉症そのものを根本から治す目的で治療します。方法としては舌下と注射があります。舌下免疫療法については以前のブログをご参照ください。舌下療法のすゝめ~鼻づまりに慣れてはいけません~

結論

花粉症なんかに負けるもんかとしっかり対策をして快適な日常生活を取り戻しましょう。それには従来の薬物療法だけでなく、重症花粉注射薬『ゾレア』や舌下免疫療法もあります。まずは忙しい中、重い腰をあげ医療機関を受診しましょう。

 

 

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