わき汗をもう気にしない。~わき汗は保険適用で治療しよう~|番町麹町こどもクリニック|四ツ谷・麹町の小児科・内科・アレルギー科

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わき汗をもう気にしない。~わき汗は保険適用で治療しよう~

わき汗をもう気にしない。~わき汗は保険適用で治療しよう~|番町麹町こどもクリニック|四ツ谷・麹町の小児科・内科・アレルギー科

こんにちは。番町麹町こどもクリニックです。

だいぶ汗ばむ季節になってきましたね。あまり大きい声では言えませんが、とある日我が家の玄関を開けたら納豆臭がしました。「あれ?ごみを出し忘れたかな」と思い足下をみると、納豆臭の原因はこどもたちの靴でした。足の裏には常在菌がいて、その菌から発生する『イソ吉草酸』が原因でした。この『イソ吉草酸』は、足の裏の垢や角質を餌にする常在菌から発生します。さらに汗をかいて密閉された靴内の環境は、常在菌にとって繁殖しやすく、イソ吉草菌の発生もアップ。非常に強烈なにおいを放ちます。「こんなに小さいころからかわいそうに、なんとかしてあげないと」と必死に文献を探してはいますが、今のところいい治療薬はありません。将来このにおいのせいで苦労しないことを願いながら、それまでにいい薬がでればいいなあと思っています。しかし、悲観することなかれ、治療ができるあせもあります。わき汗の治療は2020年に保険適用になっています。わき汗でお悩みの方は保険診療で治療ができるのです。汗をかくことは身体にとって重要で体温調節の重要な役割を担っていますが、(ゾウは汗腺がないので体温調節ができません。そのため大きい耳をうちわ代わりにあおいで涼んでいると言います)わき汗の影響で汗シミができたり、着る洋服の色を選んだり、制汗剤を手放せなかったり、日常生活に支障をきたしている方も多いと思います。いままで「この子は汗っかきで💦」というご家族のセリフをよく聞きましたが、日常生活に支障が出るほどの場合は原発性腋窩多汗症と言われる疾患です。実は本人は思っている以上にこの汗のせいで悩んでいるかもしれません。診断基準と重症度判定を載せておきますので参考にしてください。

原発性腋窩多汗症の診断基準 わき汗が特定の原因のないまま6か月以上認められ以下のうち2項目以上が当てはまる場合が該当します。

□発症が25歳以下である

□左右対称に汗が出る

□睡眠中は汗が出ない

□1週間に1回以上過剰なわき汗が出る

□家族歴がある

□わき汗によって日常生活に支障をきたす

重症度判定 日常生活の支障の程度で重症度を判定します。

1.発汗は全く気にならず、日常生活に全く支障がない。

2.発汗は我慢できるが、日常生活に時々支障がある。

3.発汗はほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある。

4.発汗は我慢できず、日常生活に常に支障がある。

このうち3,4に該当すれば重症と判断します。診断基準を満たし、重症と判断される場合は一度受診することをおススメします。飲み薬として漢方のほか、外用薬としてわきの下に1日1回塗るゲルタイプ(エクロックゲル、12歳以上)、や1日1回わきの下を拭くワイプタイプ(ラピフォートワイプ、9歳以上)も保険適応となりました。抗コリン作用で汗の出る指令を抑えます。抗コリン作用とは体内で働くアセチルコリンの作用を阻害します。眼科の検査で目薬をさして瞳孔を広げた経験があるかと思いますが、これが抗コリン薬です。その他抗コリン作用が体内の各所に働くと口渇、便秘、尿閉などを引き起こします。「え?じゃあ脇汗のお薬使って大丈夫なの?」と思われたかとおもいます。しかし安心して下さい。局所的に塗布するので、抗コリン作用は主に腋窩の汗腺にのみ作用します。1%くらいに口渇、眩しいなどの症状を認めるとの報告がありますか、いずれも重篤なものはありませんでした。さらにエクロックゲルは副反応が起きにくい薬とされています。また前述のように汗をかくことは体温調節にとても大切で、熱中症対策にもなります。それなのに「汗の出を遮断して大丈夫なの?」と思われるかもしれませんが、こちらも安心して下さい。汗が出る汗腺は身体中にあるので問題ありません。その影響で他の汗腺から代償性発汗(脇から出られなかった汗が別の汗腺から多く出ること)も起きないとされています。なお、ワキガに対しては治療効果はありません。しかし汗を抑えることでも常在菌のエサも抑えられるので結果として臭い軽減につながるのでは?と考えます。いわゆるQOLを上げるための治療て高いんでしょ?という認識が浸透していますが、繰り返しますがこちらの治療は保険適応内です。厚労省も脇汗に悩むな、積極的に治療してくれ。という意向の表れだと思ってみてはどうでしょう?

 

話はそれますが、ニキビ、あせも、かゆみ、鼻つまり、頭痛などひと昔前では治療の適応ではなかったかもしれません。「そんなもんつばつけとけば治る」とよく言ったもので(笑)そうやって強くなる、自然と回復していく場合ももちろんあります。わたしもそうやって育ってきました。しかし大切なのは「こどもたちがどれくらい困っているか、悩んでいるか」です。こどもたちは薬を使って解決するなら使いたいと思うかもしれません。昔はスマホなんてありませんでした。文明の発展であらゆる便利な機器が登場し、それを柔軟に受け入れていて生活している方がほとんどかと思います。医療の世界も同じです。医学の進歩により昔なら我慢するほかなかった症状もある程度コントロール出来るようになりました。それを大いに活用し、「仕方ない」→「コントロールする」へ柔軟な変換が必要ではないかと思っています。もちろん薬もワクチンも100%無害なものはありませんが、ご不安な場合は一つずつ説明いたします。その結果やはり様子を見るという結論でももちろんいいと思います。こどもが困っていたら受診のサインです。なんとかコントロールできないか一緒に解決策を考えましょう。

結論

脇汗は保険適応で治療できます診断基準や重症度から該当する方、脇汗が悩んでいる困っている方全てに治療を勧めます。

 

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