小学生高学年になったら、こどもたちにも読んでほしいからだの変化の話|番町麹町こどもクリニック|四ツ谷・麹町の小児科・内科・アレルギー科

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小学生高学年になったら、こどもたちにも読んでほしいからだの変化の話

小学生高学年になったら、こどもたちにも読んでほしいからだの変化の話|番町麹町こどもクリニック|四ツ谷・麹町の小児科・内科・アレルギー科

こんにちは。番町麹町こどもクリニックです。

新緑眩い、若葉萌ゆる、などの言葉がぴったりの季節となってまいりました。植物から新しい生命の息吹を感じます。当院でも新生活を思い切り楽しんでいるこどもたちから癒しと元気をもらっています。気持ちはすでに親戚のおばさんで、すこしみない間に成長していく姿にこちらも胸が熱くなります。そんななか少しずつ身体の変化を感じているこどもたちもいるでしょう。「毛が生えてきた」「下着が汚れる」「胸が痛い」「胸にしこりがある」「声がかすれる」などなんとなく『思春期なのかな?』とは思いつつも、『実は病気だったらどうしよう』と不安に感じる子も少なくないはずです。そして親に相談できる子もいれば、相談できずに悩む子もいます。一方で親も我が子の二次性徴は正直複雑です。成長はうれしい反面、寂しいような我が子が遠くなるような複雑な思いを感じてしまうかもしれません。私も母親のひとりですから、同じ気持ちです。二次性徴は親にとってもこども本人にとっても戸惑うものですが、いつかは必ず訪れます。(逆に訪れなればそれはそれで問題です。)だからこそ正しい知識をもって受け入れましょう。そうすることで不安や戸惑いは軽減されると思います。それでも不安なときは遠慮なくご相談下さい。多分二次性徴だと思うけれど念のため・・と相談に来る方もいらしゃいます。まずは受診のポイントから整理していきましょう。

①思春期症状の出現が早い

思春期とはこどもが大人へと成長していく過程で、染色体上の性ホルモンが上昇し、身体の性差がはっきりしてくる時期です。この時期に身長がぐっと伸びます。一般的に思春期のはじまりは、女児は10歳、男児は12歳ごろと言われています。女児は通常10歳ごろから乳房が膨らんでくる→陰毛が生える→初経の順で思春期が始まります。男児は通常12歳ごろ精巣が大きくなる→陰毛が生える→ひげが生える、声変わりの順です。これが7歳6か月までに乳房が膨らみはじめる、8歳までに陰毛や腋毛が生える、10歳6か月までに生理がはじまる。男児では9歳までに精巣が大きくなる、10歳までに陰毛が生える、11歳までに腋毛やひげが生える、声変わりをするなどの場合は受診の目安です。(医学部学生時代は、女児は上から、男児は下からと覚えました。さらに上から7→8→(とんで)10 下から9→10→11 と覚えると絶対忘れません✌)この場合、思春期が早く来てしまう思春期早発症の可能性があります。多くは異常のない特発性ですが、まれに別の病気が隠れている可能性もありま。さらに思春期早発症はただ思春期が早く来てしまうだけでなく、その結果最終的に身長が低くなってしまうことや、こころの問題もあります。『この子は発育が早いけど、最近の子ははやいのね』と考える前に相談してください。

②今の症状が思春期によるものなのか異常なのか分からない

下にあげるような症状は思春期によくある訴えです。『あるある!』と思うことはありますか?

乳房のふくらみ おすと痛い、服がすれても痛い、乳房の下が硬くつまめる、しこりのようにコリコリしている、膨らんできた、左右差がある→ほとんどは問題ありませんが、まれに病気が隠れている可能性がありますので、コリコリと可動性のないしこりなどの場合は相談してください。

おりものがでる 下着に鼻水のようなものがつく、トイレットペーパーにつく、尿をもらしたような感覚がある→おりものの出現がだいたい1年ほどで初潮がくるといわれています。おりものシートを使用し、清潔に保ちましょう。

初潮前の症状 おなかが痛い、わきの下が痛い、おりものの性状が変わった(白っぽくなった)→初潮前のサインの可能性があります。ただし体調が悪いときと重なる可能性もありますので注意してください。

精巣が大きくなる 全体的(睾丸、陰茎両方)に大きくなる 下着の上から見ても膨らんでいる 自覚より他覚的に気がつくことが多いようです。

声変わり 声がかすれる ずっと風邪をひいている 大きな声が出せない、痰が絡む、前は唄うことができた歌が唄えない→無理に声を出そうとすると声帯を痛めます。無理せずのどを休めてください。

宿泊行事に行きたくない 暑がりだったのに長袖を着たがる 陰毛や脇毛が生え始めたことが原因であることもあります。頭ごなしに否定しないようにしましょう。

これらの訴えは通常一般的な思春期の所見ですので異常ではありません。ただし病気が隠れている可能性がゼロとは言い切れません。不安・心配なときは相談して下さい。

③思春期の症状がこない

15歳になっても初潮が発来していない 月経を引き起こす女性ホルモンがどこかで異常をきたし、正常に機能していないことを示しています。脳、卵巣の病気の可能性や精神的/身体的ストレス、急激な体重減少など何らかの原因が考えられますので受診してください

3か月以上月経が停止している 無理なダイエットによる体重減少や利用可能エネルギー不足(摂取するエネルギーより消費するエネルギーの方が多い。女性ジュニアアスリートなど)などが考えられます。月経が停止している状態は将来的に不妊症、骨量低下、子宮体癌のリスクなどを高めますので、放置せず早めに受診しましょう

14歳を過ぎても二次性徴が発来しないor発来から5年たっても成長が完成しない(声変わりしない 背が伸びない) 男性ホルモン欠乏症の可能性があります、思春期前に発症する場合も思春期後に発症する場合もありますがどちらの場合も14歳をめどに受診しましょう

性の話は異性(娘と父、息子と母)でも同性でもとてもナーバスな話題です。友達に話すように相談できることもあれば、親だからこそ言えないということもあるでしょう。それは親子関係が悪いわけではなく、それぞれの性格の問題であるとわたしは思っています。こどもにも立派な人権があります。本人の意思を尊重し、適切な距離で接しましょう。たとえ姉妹であっても対応は同じでよいとは限りません。

結論

二次性徴は適切な時期に発来することが正常です。二次性徴がどんな症状なのかよく理解すれば不安になることはありません。逆に適切な時期でなければ、身体のどこかで異常があるというサインかもしれません。一人で悩まず相談してください。

 

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